アトランティス

自分の路をたどります

アブ・シンベル




夢と現実の狭間にいるとき、

蟹の身を茹でてすこし乾燥させたような、そんなもふもふした羽に包まれていた。

まるで毛束のある毛布のよう。

私はオレンジ色っぽいその鳥の目をみた。

私を使って温まっているかのようにも思える。

私は、その包まれた羽が、着ぐるみみたいに思えてきたので、着てみた。

まるで合羽のように、ホロッホーと、くちばしも付けて、目もそっくりにした。

すると、全身にその振動が行き渡り、

何故かアブ・シンベル神殿が見えてきた。

私はその上空から、神殿を見下ろしていた。

あの巨人像は、実物大だったと聞いたので、私もその時代を思い出したいと、いつも思っていた。

そうして、神殿から巨人に意識を合わせ、私は巨人になっていた。

巨人になったり、鳥になったりを繰り返した。

巨人の振動がすごくて、ずっと巨人でいられない。

なんとか今世で生かせるような知恵をもらいたいと試みるけれど、感じたのは調和的な感覚だけだった。

わたしは鳥と巨人の狭間で、電気的に震えていた。










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